「ディープインパクト」や「キタサンブラック」など有名な競走馬あれば皆さん聞いたことあると思います。
競走馬の名前といえば「スズカ~」や「マイネル~」などといった「冠名」が付いていたり、血を繋いでいく世界なので、母や父の名前から一部を継承するような、名付け方などがあります。
オーナーの感性によっても様々な名前が存在しています。
趣向を凝らしたような名前や面白い名前や驚くような名前、様々にあります。
今回の記事では面白い名前をつけられた競走馬を紹介していきます。
目次
面白い名前の競走馬は想像以上にたくさんいる
初めて競馬場に足を運んだ人は、出走を見るとなんだか面白い競走馬の名前があるなと思ったことはありませんか?
中央競馬と地方競馬を合わせるとたくさんの競走馬が登録されています。
その中にはカッコいい名前の競走馬いたりもしますが、「なんでこんな面白い名前をつけたの?」と気になってしまうような馬も少なくありません。
競走馬の名前ってどうやって決まるの?
様々な名前の競走馬が登録されていますが、いったい競走馬の名前はどうやって決めているのでしょうか。
基本的に馬主や一口馬主倶楽部などは、考えた馬の名前を財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルに申請して、審査を通過し登録されて初めて競走馬の名前が決定します。
この「審査」に通らなければ正式に競走馬の名前として登録される事はありません。
「申請」する競走馬の名前も何でもいいわけではなく、以下のルールに従う必要があります。
・一文字又は十文字以上の馬名はつけることができない。
・商品名、会社名などを広告のために、そのまま使った馬名はつけることができない。
・中央地方問わず、GⅠ勝馬名はつけることができない。
・中央地方問わずGⅡ、GⅢの勝馬名はその馬が登録を抹消してから10年間はつけることができない。
・中央地方を問わず、現役及び「馬の登録」を抹消後、5年以内は同じ馬名をつけることができない。
・現役競走馬名を逆転したものや1文字だけ変更したもの等、現役競走馬と紛らわしい馬名はつけることができない。
・種牡馬が死亡または用途を変更後15年間は同じ馬名をつけることができない。
・繁殖牝馬が死亡または用途を変更後10年間は同じ馬名をつけることができない。
・馬名としてふさわしくないものはつけることができない。
想像以上にルールが多くて驚かれたかもしれません。
商品名や会社名などを使う事ができないとあり、以前「イエスタカス」といった競走馬の名前が却下された事もあります。
実はあの堀江貴文氏も所有していた馬がいて「ホリエモン」という名前だったのだが、その当時堀江氏があまり有名ではなかったため意味がわからず許可されたらしいです。
競走馬の面白い名前を大公開!
面白い名前で登録された競走馬は山程います。
しかし、全ての競走馬をこの記事で紹介するのには無理がありので、個人的に気に入った15頭の面白い名前の競走馬を紹介していきます。
ジーカップダイスキ
生年月日:2009年3月12日
馬主:谷川幸男
獲得賞金:268万円 (地方)
通算成績:31戦1勝 [1-2-4-24]
一時期面白い名前の競走馬としてTwitterなどでも話題になりましたね。
名前からは馬主さんは巨乳好き?と思うかもしれませんが、本来の名前の由来は「母名+大好き」らしいです。
これでは勘違いしてしまいそうです。
カアチャンコワイ
生年月日:2009年5月1日
馬主:國分純
獲得賞金:730万円 (中央)
通算成績:4戦1勝 [1-1-0-2]
名前から察するに馬主にお母さんが相当怖いのかもしれませんね。
カミサンコワイ
生年月日:2000年5月13日
馬主:小田切有一
獲得賞金:530万円 (中央)
通算成績:3戦0勝 [0-2-1-0]
「カアチャンコワイ」と同じシリーズかと思ったら、こちらはラジオ番組の企画で、恐妻家の林家たい平さんが命名されたそうです。
オバサンオバサン
生年月日:1996年5月14日
馬主:中井正賢
獲得賞金:208万円 (地方)
通算成績:43戦2勝 [2-4-7-30]
生まれた時から「オバサン」はいやですね。
オジサンオジサン
生年月日:1996年5月18日
馬主:小田切有一
獲得賞金:2,400万円 (中央)
通算成績:25戦1勝 [1-2-2-20]
なんと「オバサンオバサン」の「オジサン」バージョンもいました。
オトナノジジョウ
生年月日:2016年4月11日
馬主:内田玄祥
獲得賞金:700万円 (中央)
通算成績:6戦1勝 [1-0-0-5]
名前の由来は「公にできない利害関係等」から来ているそうです。
母の名前が「リャクダツアイ」という事もあり、家系図を調べると面白いことが判明しました。
ハツコイ→ヨアソビ→ヤンソンノユウワク→ミダレガミ→ノウサツ→ウラギリモノ→トクベツノカンケイ→リャクダツアイ→ホンマカイナ→オトナノジジョウ
馬の名前だけでストーリーが出来てしまいそうですね。
キンタマーニ
生年月日:2014年3月18日
馬主:酒井孝敏
獲得賞金:19万円 (地方)
通算成績:61戦0勝 [0-1-2-58]
なぜ、このような名前が審査に通ってしまったのでしょう。
調べてみるとバリ島北部の観光スポットの名前でした。
恐らく、そこから名前を取ったのでしょう。
ナミノリゴリラ
生年月日:2012年5月9日
馬主:小田切光
獲得賞金:2,505万円 (中央)
通算成績:26戦2勝 [2-3-4-17]
波乗りゴリラとはいったいなんなんでしょう。
ポ○モンにいそうですね。
オレノマエニイクナ
生年月日:2004年1月4日
馬主:グランプリ
獲得賞金:260万円 (中央)
通算成績:2戦0勝 [0-0-2-0]
自分が常に先頭を走り抜け、ゴールするイメージでつけた名前との事です。
名前の通り、逃げで先頭を走っていましたが、たったの2レースで引退してしまいました。
ボンジュールメロン
生年月日:2007年3月28日
馬主:田中善次郎
獲得賞金:2,997万円 (中央)
通算成績:20戦2勝 [2-2-2-14]
訳すと「こんにちは、メロン」
意味不明ですね。
ボンジュールを使った名前は他にも「ボンジュールヴォレ」などの競走馬もいます。
ドンドドーン
生年月日:2006年5月9日
馬主:辻牧場
獲得賞金:1,940万円 (中央)
通算成績:18戦2勝 [2-2-0-14]
もはや、名前というより擬音語です。
ドロダンゴ
生年月日:2010年3月25日
馬主:高橋麻樹
獲得賞金:1,677万円 (地方)
通算成績:116戦11勝 [11-19-14-72]
ドロダンゴという名前は一見酷い名前にも感じてしまいますが、磨けば輝くという様な意味が込められているかもしれませんね。
オレサイキョー
生年月日:2006年4月18日
馬主:齊藤四方司
獲得賞金:184万円 (中央) /34万円 (地方)
通算成績:11戦2勝 [2-0-0-9]
「俺、最強!」と中々気合いの入った面白い名前です。
自称「最強」だったので中央では一度も勝つ事ができませんでした。
モウカッテル
生年月日:2013年4月16日
馬主:田中邦彦
獲得賞金:1,062万円 (中央)
通算成績:15戦1勝 [1-1-1-12]
なんと、大手回転寿司チェーンの「くら寿司」の社長さんが馬主です。
さすが「儲かってる」んだなと思いきや、「もう勝ってる」とのことでした。
ビックリシタナモー
生年月日:2014年3月31日
馬主:小田切有一
獲得賞金:8,004万円 (中央)
通算成績:43戦4勝 [4-5-2-32]
人気がない時に馬券に絡んできてビックリさせられます。
ノラネコ
生年月日:2012年4月9日
馬主:松本桂昌
獲得賞金:508万円 (中央) /137万円 (地方)
通算成績:23戦4勝 [4-1-3-15]
競走馬なのに「猫」です。
もはや、強い馬になってほしいという気持ちは微塵も感じません。
すべて実在する馬
厳選に厳選を重ねて面白い競走馬の名前を15頭紹介しました。
本当にいるの?
と思うような名前の競走馬もいますが、これらの競走馬は実際に登録さている名前です。
競走馬の名前を付けるにはカタカナ9文字以内という制限があるなか、よくここまで面白い名前を付けたなと思ってしまいました。
面白い競走馬の名前をつける馬主がいる!
今回紹介した競走馬の名前ののうち、大半が同じ馬主さんによって命名されているものだったりします。
その馬主さんは小田切有一さんという方なのですが、次々とネタを尽きる事なく、面白い名前の競走馬を命名するセンスは見事としか言いようがありません。
競馬ファンの心に響くような面白い競走馬の名前が多く、競馬を見る楽しみをファンに与えてくれているのでしょう。
さらには、面白い名前だけではなく重賞はおろかGⅠを制す馬も輩出しており、人気実力ともに競馬ファンなら知っておきたい馬主さんです!
のですが、次々に珍馬名の競走馬を送り込むセンスは見事としか言いようがありません。
シリーズ化された面白い名前
森中蕃オーナーの馬はご存知でしょうか?
森中蕃オーナーの馬は、冠名の「シゲル」に加えて、その生まれた年によってジャンルを決め、統一した競走馬の名前を命名することで、競馬ファンからも注目されています。
森中蕃オーナーが競走馬の名前を決める頃になると競馬ファンの間では「今年のシゲルは○○シリーズらしい!」などと話題になる事もあります。
毎年かなりの数の競走馬がいるので、それらの名前を一頭ずつ見ていくだけでも楽しいので是非ご覧になってください。
その生まれた年によってひとつのジャンルに統一した馬名にすることで競馬ファンから注目の的となっています!
毎年、馬名が決まる頃になると競馬ファンの間では「今年のシゲルは◯◯シリーズらしいぞ!」と話題になります!
主なシリーズと代表馬をまとめてみました!
毎年かなりの数の馬がいて、その馬名を1頭ずつ見ていても楽しいので、ぜひチェックしてみてください!
「シゲル+〇〇」の一覧
2003年産 「株用語」シリーズ
シゲルサキモノガイ、シゲルシテカブ、シゲルダイノウカイ
2004年産 -「ありがとうを意味する言葉」シリーズ
シゲルアリガトウ、シゲルオブリガード、シゲルサンクス
2005年産 – 「希望・願いを意味する言葉」シリーズ
シゲルウィッシュ、シゲルアンビシャス
2006年産 – 「山」シリーズ
シゲルアサマヤマ、シゲルアソサン
2007年産 – 「歴史上の人物」シリーズ
シゲルイエヤス、シゲルノブナガ、シゲルヒデヨシ
2008年産 – 「役職」シリーズ
シゲルヒラシャイン、シゲルリジ、シゲルホンブチョウ
2009年産 – 「果実」シリーズ
シゲルミカン、シゲルリンゴ、シゲルトマト、シゲルアセロラ
2010年産 – 「星座」シリーズ
シゲルオリオンザ、シゲルオトメザ、シゲルウミヘビザ
2011年産 – 「旧国名」シリーズ
シゲルサヌキ シゲルオワリ、シゲルオウミ
2012年産 – 「祭」シリーズ
シゲルヒナマツリ、シゲルダンジリ、シゲルエイサー
2013年産 – 「魚」シリーズ
シゲルロウニンアジ、シゲルメジロザメ、シゲルカジキ、シゲルクロカジキ
2014年産 – 「動物」シリーズ
シゲルライオン、シゲルナマケモノ、シゲルボブキャット
2015年産 – 「野菜」シリーズ
シゲルジャガイモ、シゲルレンコン、シゲルホウレンソウ
2016年産 – 「宝石」シリーズ
シゲルダイヤ、シゲルエメラルド、シゲルサファイア
2017年産 – 「星、宇宙」シリーズ
シゲルトリトン、シゲルガラテア
まとめ
今回は面白い名前を付けられている競走馬の名前を紹介していきました。
競走馬と聞くと「カッコいい」名前を連想してしまいますが、実際には「これありなの!?」と思うような面白い競走馬の名前もありました。
有名な馬や人気の馬でレースを予想するのも良いかもしれませんが、お気に入りの面白い名前の馬を見つけ、応援してくのも今までとは全く別の楽しみ方ができるので、競馬観戦の楽しみの一つが増えるかもしれませんね!
皆さんも競馬場に訪れる際は、面白い競走馬の名前を探してみはいかがでしょうか?