競走馬の維持費はどのくらい?馬が食べる餌の種類とかかる費用を徹底調査!

競走馬

競馬場で優雅に走る競走馬。

サラブレットである競走馬を購入し維持していくには、想像以上にたくさんのエサ代などの費用がかかります。

また、最近では競走馬の餌に薬物が混入したため出走が取りやめになったニュースを聞いた事がある方も多くいると思います。

今まで興味の無かった方も「どんな餌を食べているのだろう?」と気になる方もは多いのではないでしょうか?

そこで、こちらでは競走馬の維持費と餌についてご紹介していきます。

競走馬の維持費について知りたい方はぜひご覧ください。

競走馬はいくらで購入できるのか?

そもそも競走馬は、いくらぐらいで購入できると思いますか?

購入する価格帯は同じではなく、安い馬から血統の優れた馬によって価格帯は大幅に変わってきます。

安い馬の場合だと数十万~数百万円で購入できますが、血統の優れた馬は何倍もの値段に跳ね上がります。

国内で最高の値がついたのは馬は、なんと6億円にもなりました。

平成29年度のサラブレッド1歳市場によると、平均価格が約1,000万円、最高価格が2億9,160万円です。

中間価格は453万円ですので、低価格帯で購入できる競走馬もあるということになりますね。

競走馬にかかる維持費

競走馬は購入したらそれで終わりではありません。

購入したあとには、維持費として餌台、健康管理、厩舎費用など様々な費用がかかってきます。

年間に300万円以上もかかると言われている維持費ですが、どのような内容なのでしょうか?

維持費の内容について解説していきます。

デビューまでの費用

競走馬は、ほとんど1歳で購入しますが、2歳のデビューするまで牧場で育ててやらなければなりません。

それまでの費用が、月に20万円~30万円ほどかかります。

牧場によって費用は変わってきますが、2歳になるまでの1年間は、収入はなく費用のみがかかることになります。

ひと月30万の維持費がかかるとすると、30万✕12ヶ月=360万円です。

車一台分くらいの維持費がかかるとは驚きですね。

健康管理にかかる費用

競走馬が病気をしたり、体調を崩さないように管理するための費用がかかります。

餌代や厩舎費とは、別枠に発生する費用です。

定期検診代・怪我の治療・薬の配合などですが、定額ではなく馬によっては大きな負担となる場合もでてきます。

だいたい、健康管理にかかる費用は年間で80万円ぐらいと考えるとよいでしょう。

餌代も?競走馬の厩舎費用

競走馬の飼養管理にかかる費用は、預託料と呼ばれており、その中には飼料代、飼育、調教費用等が含まれています。

JRA施設内にある粟東トレーニング・センターなどの預託料は、1頭につき1ヶ月で60万~70万円程度となっています。

厩舎が違うと異なりますが、JRA施設内にある粟東トレーニング・センターの預託契約は馬主と調教師の直接契約としておこなわれています。

地方競馬の場合の預託料は、少し下がり1頭あたり約20万~30万円程度です。

ちなみに、競走馬は共同で所有することが可能になっており、1頭につき10名までが認められています。

その場合は、中央競馬に登録された馬主同士でなければいけません。

競走馬の一口馬主という楽しみ方

馬主になりたいと思っていても、費用や金額の面からなれない方は多いと思いますが、馬主よりも小額の費用できる一口馬主という方法はご存知ですか?

正式の馬主との違いはありますが、できることも数多くあるのです。

馬主席への入場、口取り式への参加、牧場訪問などは、クラブによって参加可能であったり、抽選によって招待されることもあります。

できないことは、トレセン、厩舎訪問、調教師への指示、引退の意思決定などは、馬主のようにはできません。

多額の費用がかかる馬主と違い、一口馬主にかかってくる費用は、クラブ入会費用(1~2万円)、競走馬出資金(出資時)、クラブ月会費、馬の維持費、保険料(年1回)です。

出資金は、募集した口数に応じて一口あたりの価格が決められています。

口数が多ければおいほど、安い費用で一口馬主になることができます。

安い費用に抑えたいのならば、出資者の数が多い一口馬主を選ぶと良いでしょう。

一口馬券の黒字が出る確率は13%前後、投資としては割は良いほうではありませんが、「応援できる馬がいる」「愛馬を持つ」という楽しみ方で味わってみてもいいかもしれませんね。

競走馬が食べる餌について

レースに興味があっても、競走馬が食べる餌に興味がない方は多いのではないでしょうか?

しかし、競走馬が食べる餌は、元気の源と言っても過言ではありません。

こちらでは、競走馬が食べる餌についてご紹介していきます。

競走馬がどんな餌をどのような量を食べているのか知っておきましょう。

競走馬はどのくらい餌を食べるの?

草食動物である馬は、牛と比較する乾草などの消化性が低いので、運動量が増加したのなら穀物等の濃厚飼料を与える必要がでていきます。

でも、大きな体の競走馬ですが、以外にも胃の容量は10Lと体に対して小さいということを知って置かなければなりません。

そのためには、濃厚飼料のやりすぎを回避しながら、1日3回ほどに分けて餌を与えてやります。

競走馬の体重100kgに対し、1,25kg以下の乾物、全飼料の50%以下が理想となります。

餌には馬に必要な栄養素

競走馬の運動に必要なエネルギーは、炭水化物、脂肪、タンパク質から摂取します。

炭水化物、脂肪、タンパク質の餌にはどんなものがあるのでしょうか?

炭水化物は糖質と繊維にわけられ、糖質にはグルコース、乳糖、ショ糖、デンプンで、その中でもデンプンが一番多く含まれています。

デンプンを取るためには、トウモロコシを用いますが、小腸での消化が悪く消化障害をおこしやすいので、多給は避けた方が良いでしょう。

脂肪は炭水化物の2倍以上のエネルギーをまかない、競走馬の運動時のエネルギー源であるグリコーゲン代謝にも有益な影響を与えることが報告されています。

脂肪の添加量は、全体の6~10%が適量、過剰摂取すると筋肉中のグリコーゲン量が減少してしまう場合もあるので、1日につき500~600mlぐらいが適量となっています。

タンパク質は競走馬の筋肉維持や形成は書かせません。

しかし過剰に摂取してしまうと、腎臓への負担、炭水化物の代謝に悪影響を及ぼすこともあります。

餌は競走馬に影響を与えるのか?

馬の健康管理に餌の調整は重要ですが、レースをしている競走馬に影響はあるのでしょうか?

競走馬に与える餌は厩舎によってかわり、さらに馬1頭1頭にごとに合った餌を与えています。

競走馬の食べやすいように工夫し、少量でもしっかりとした栄養が体に行き渡るようにしているのです。

馬にも餌の好みがあり、固いもの、甘いもの、柔らかいものなど、馬によって好き嫌いがあるのがわかってきました。

昔は、餌を業者のいいなりの餌が多かったのですが、最近では飼料の配合などを注文して、競走馬に合った餌を与えるようになっています。

この餌のこだわり方を見ても、競走馬にとって餌は重要だと言うことがわかりますね。

競走馬が薬物違反になったのは餌の問題だったのか?

競走馬の餌というと、最近では餌の中に禁止の薬物が混入されていた出来事がおきました。

与えられた餌しか食べられない競走馬ですが、薬物違反となったのは何が原因だったのでしょうか?

こちらでは、その出来事について解説していきたいと思います。

出走取りやめになったニュースとは?

最近の競馬のニュースで多くの競走馬が出走除外になったニュースを聞いたことがありませんか?

それは、2019年6月15日に、日本中央競馬会は競走馬の飼料から禁止薬物が発見し、156頭もの競走馬を除外しました。

検査結果が明らかになったのは、14日の午後でしたが全ての競走馬を薬物検査をおこなう時間がなかったために、日本中央競馬会は28厩舎の出走予定馬である156頭を出走停止としてしまったのです。

なにが原因?


156頭もの競走馬が出走停止となった原因は何だったのでしょうか?

それは、商品グリーンカルから検出された禁止薬物となっているテオブロミンです。

テオブロミンは興奮作用があるとして、禁止薬物の104種類の中に含まれています。

グリーンカルは、昔から使用されている商品なので、新しい原料で製造する段階でテオブロミンが含まれたと思われています。

そのため、グリーンカルを使用していた28厩舎で飼料を与えられていた競走馬が出走停止となったのです。

今後の対応について

156頭という、大量の競走除外を出すという前代未聞の出来事となったことに、日本騎手クラブ副会長の福永機種は「競馬サークルの一員としておわびする」とコメントをだしました。

混乱を伴うと思っていた前売りの馬券は、インターネット発売に限られていたので、競走除外という出来事があっても、幸いにも馬券の払戻しでの混乱は起きませんでした。

競走馬の餌は、販売前には公益大団法人である「競走馬 理化学研究所」で薬物検査を受けることとなっていますが、今回は検査が出る前に厩舎へと流通してしまったようです。

その原因はなぜだったのか?今も調査中ということです。

競走馬の餌の維持費についてのまとめ

競走馬の維持費と、食べる餌についてまとめてみました。

毎月かかる維持費には、餌代や健康管理費、厩舎が含まれています。

皆さんが思っていた以上に馬の維持にはお金がかかってしまうのが理解して頂けたと思います。

しかし、レースで勝利するためには維持費は最低限必要な部分ですし、1頭1頭に合わせた適切な餌が与えることにより、その馬の本来の力を発揮することができ、力がついた競走馬は、思う存分力を発揮していくのです。

そんな競走馬と餌の関係を見ながら、馬を選んでみてもよいのではないでしょうか?

新しい馬の見方を発見できるかも知れませんよ!